お茶の常識
お茶の歴史・文化
飲茶の起源は定かではありませんが、約5,000年前に中国の農業の神様『神農』がお茶を薬として広めたのが始まりといわれています。
- 日本茶の歴史、文化
- 日本茶の起源は、奈良・平安時代で、遣唐使や留学僧らが中国茶を持ち帰ったとされていますが、日本原産の自生茶があったという説もあります。初期のころは茶葉を煎じて儀式や行事に用いられる大変貴重なものだったそうです。日常的に庶民の間で飲まれるようになったのはずっと最近で江戸時代のころでした。
- 紅茶の歴史、文化
- 紅茶の歴史も中国から始まります。10世紀以降シルクロードから中近東へ広がり、16世紀ごろヨーロッパへとお茶が伝わってゆきましたが、当時は緑茶だったそうです。そして17世紀にイギリスが半発酵の青茶を輸入し始め、これが紅茶の原型です。やがてインドのアッサム地方で発見された自生茶樹をイギリス人がインドやセイロンの茶園で栽培させ、紅茶は世界へ広まりました。
- 中国茶の歴史、文化
- お茶が飲用されるようになったのは、史実によると紀元前1世紀のころといわれています。一般に普及したのは唐の時代といわれ、『茶経』(A.D.760頃)を著した陸羽もこの時代の人です。最初のころは茶葉を固めた固形茶をほぐして鍋などで煮出して飲まれていましたが、時代を経て青茶などさまざまなお茶が生まれてゆきました。
お茶の効用
お茶はただおいしいだけでなく、さまざまな成分を持つ健康的な飲み物です。
- カテキン
- 最近耳にするカテキンは緑茶の渋み成分でタンニンの一種です。抗酸化作用・抗菌作用が有名ですが、その他にも消臭、コレステロール上昇抑制、抗アレルギーなどにも効果があると言われています。
- カロチン
- ニンジンで有名なカロチンは抗酸化活性作用があり、緑茶にはそれら緑黄色野菜の数倍はあると言われています。ただし、カロチンはお湯に溶けにくいので、抹茶としてや、粉末茶、あるいは茶葉を食べることなどにより、多く摂取出来ます。
- カフェイン
- コーヒーの代名詞のようなカフェインはお茶にも多く含まれています。カフェインは眠気覚ましや気分をすっきりさせるなどで有名ですが、他にも強心作用、利尿作用等があります。
- ビタミンC
- ビタミンCはストレスに対処する物質のひとつで、これもお茶に多く含まれています。ただし、発酵によってビタミンCは失われてしまいますので、発酵茶である紅茶や半発酵のウーロン茶にはほとんど含まれていません。不発酵の緑茶には多く含まれています。
- ビタミンE
- 抗酸化作用や血液循環、免疫機能増進があると言われています。これもカロチンと同様、お湯(水)に溶けにくいのですが、粉末茶などで摂取出来ます。
- フッ素
- フッ素は歯の表面のエナメル質を強化し、歯が 乳酸で溶けないように働くと言われています。お茶にもこのフッ素が含まれています。食後に口中をきれいにするために番茶でのうがいは効果的です。
その他にも口臭予防のあるフラボノイド、虫歯予防のポリフェノールなどが含まれています。